院長からのごあいさつ
三月は季節の変わり目、年度の節目、そして卒業の時期です。
卒後に産婦人科医が最初に覚える手術は会陰縫合術です。
「何針ぐらい縫ったんでですか?」お産の時によく聞かれます。当院では、会陰裂傷や切開は会陰皮下埋没縫合を行う事が多いので、何針と言うより、何処をどれ位縫ったと言う方が分かりやすいかも知れません。「抜糸は有りますか?」これも時々聞かれます。会陰縫合用の身体に優しい吸収される糸を使用していますので、基本的には抜糸は有りません。でも、なるべく切開しない様、裂傷にならない様、我々がお手伝いしますので、一緒に頑張りましょう。ちなみに、帝王切開分娩は、余程緊急時でなければ、下着に隠れる高さの横切開です。
三月は毎年、瀬戸旭看護専門学校の卒業証書授与式に臨席します。将来、この地域の医療の現場で、共に仕事をする日を楽しみにしています。
(鈴木まさし)
2016年2月にクリニックベルで誕生した赤ちゃんをご紹介いたします!
※ 許可を頂いた赤ちゃんの写真のみを掲載させて頂いております。
【外来】
子どもたちに分かるように説明して頂けてとても嬉しかった。助産師さんとの個人面談もお産に備える心構えになりました。
【分娩】
夫不在でしたが、陣痛が強くなった後は助産師さんがほとんどずっと腰をさすってくださり、痛みの緩和になりました。
カンガルーケアで新生児が頭をよく動かすことにビックリしました。
【入院中】
同じ入院中の方とお話をして、陣痛から産まれるまでの時間がこんなにも自分と違うものなのかと実感しました。みんな私と同じ2人目の出産との事だったので、共感できる話を沢山できて楽しかったです。
【入院中】
・沐浴のDVDが赤ちゃんの泣き声で聞こえない部分が多かった。
ベルスタッフより
大変ご迷惑をおかけしました。ご指摘いただいた通り、指導の声が聞き取りにくい部分があるため現在新しく制作しております。
・307号室の鍵が1回で開閉できる時と、鍵を何回か抜き差ししたり扉を動かさないと施錠・解錠できない時がありました。
ベルスタッフより
大変ご迷惑をおかけしました。早速確認、点検し鍵穴と扉を清掃し金属部分には動きを良くする潤滑剤を施しました。
妊娠中からのおっぱいケア
「赤ちゃんを母乳で育てていきたい…でも、ちゃんと母乳は出てくるのかしら?」と多くの妊婦さんは期待と不安を抱えていると思います。いざ授乳が始まると、上手におっぱいを吸ってくれない赤ちゃんと格闘したり、想像以上の吸啜力で乳頭の先端がヒリヒリしたり、また思うように母乳が分泌せず落ち込んだりと、様々なおっぱいに関するトラブルや悩みを抱えることがあります。
そこで、スムーズに授乳ができるように、おっぱいのケアについて学びましょう。
★「母乳のおはなし」についてはベル通信2015年12月号をご覧下さい。
1.妊娠経過に問題がなければ16週(5か月)からおっぱいのお手入れを!
当院では前期ベルママクラスでマッサージ方法をお話しています。また26週頃に助産師外来にて乳房のチェックを行い、個別でアドバイスをさせて頂いています。
※流早産の経験のある方やお腹の張り止めを処方されている方はご相談下さい。
ワイヤーのあるブラジャーは乳腺組織を傷めてしまいます。
ハーフトップやカップ付き下着を着用しましょう。
2.母乳に貧血は大敵!
妊娠中から授乳期は常に鉄欠乏性貧血になってしまう可能性があります。
鉄分を効率よく吸収するために、まずバランスの良い食事を摂りましょう。
毎食3つのお皿を使うと、バランス良い献立になります。また、赤・黄・緑色の食材が含まれていて彩がきれいであれば、おおよそのバランスは摂れています。
①主食(ご飯・パン・麺類)摂りすぎは体重増加につながるので控えめに…。
②主菜(肉・魚・卵・豆腐などメイン料理)
③副菜(サラダ・おひたし・切り干し大根などの野菜、ひじきなどの海藻類)
①~③に、牛乳・乳製品やビタミンCを豊富に含む果物を併せて摂取すると鉄の吸収が高まります。
※レバーは鉄分が豊富だから…と言ってそればかりたくさん摂る「ばかり食べ」は好ましくありません。色々な食品を少量ずつ摂取することが最も大切です。また、好き嫌いが多い方やつわりがひどい方は、上手にサプリメントを利用すると良いでしょう。
*母乳にはたくさんのメリットがありますが、母乳でも粉ミルクでも愛情形成に差はありません。ママの体調が優れない時や母乳の分泌が不足している時は、市販の粉ミルクも上手く併用しましょう。
頑張りすぎずに肩の力を抜いて、ゆったりとした気持ちで子育てを楽しみましょう。