院長からのごあいさつ
今年は例年より早く梅雨入りしました。
去る5月27日にはオバマ米大統領の広島訪問が実現しました。詩的なその語りは、それを受け入れた広島・長崎の人を含めた日本人や米国人にも影響を与え続けるだろうと思います。真実を謙虚に受け止め共有し、理解し合い前向き捉えるのは、人類の持つ能力の一つだと信じています。
お産の現場では産科医療補償制度と言う無過失補償制度が運用されています。妊娠出産には思いもよらない事象が起こり得ます。この制度で障害をもつ児が全て救われるわけでは有りませんが、家族と医療者とそれを取り巻く社会が理解し合うきっかけとなってほしい思います。この制度から得られる情報で医療者はさらにお産の安全を確立しなければなりません。
長い梅雨になりそうですが、雨のため、かえって屋内での仕事がはかどるのは、チャンスかなと考えています。
(鈴木まさし)
2016年5月にクリニックベルで誕生した赤ちゃんをご紹介いたします!
※ 許可を頂いた赤ちゃんの写真のみを掲載させて頂いております。
【外来、各種教室】
・教室に通う事で、他の妊婦さんと妊娠中の悩みを共有できてとてもよかった。
・ベルママクラスの後期で、深呼吸を教えていただいた時はこれだけでいいのか不安になりましたが、
実際の陣痛では一番役にたちました!
【入院中】
授乳の時、助産師さん達の指導もすごくわかりやすかった。世間話も楽しかった。うまくいかなかった時
もいろいろなやり方を教えてくれて助かりました。
【外来・各種教室】
1,2日目は次のスケジュールが何なのか分かりにくく、調子がつかめなかった。
ベルスタッフより
貴重なご意見ありがとうございます。お産後に入院中のスケジュールの説明と、スケジュール表をお渡ししています。出産後は育児への不安も多くあると思います。疑問に思う点、分からない事についてはその都度スタッフにおたずね下さい。
つわり
妊娠4~6週頃から多くの妊婦さんがつわりを経験します。原因は分かっていませんが、妊娠によるホルモン環境の変化ではないかと言われています。妊娠10~12週頃にはピークを越えますが、長引くこともあります。
つわりによる赤ちゃんの発育を心配される方もいますが、妊娠初期の赤ちゃんはまだ小さく、それほど多くの栄養を必要としません。そのため重症でない限り赤ちゃんの発育に影響を及ぼすことはなく、また必要な栄養素は優先的に赤ちゃんに送られるので、安心してつわりの時期をお過ごし下さい。
【つわりの主症状】
個人差があるので、ほとんど症状がない場合もあれば
少数の妊婦さんはつわりが重症化し、
点滴治療が必要な場合もあります。
つわりの状態にもいろいろあり、一般的な吐きづわり
空腹になると吐き気がする食べづわり
よだれが過剰に分泌されるよだれづわり…など様々です。
【つわりの対処法】
1)食事の基本は ”食べられる時に、食べられるものを、食べられる量だけ”
①水分補給をし、脱水を予防しましょう。
②1回の食事量を減らし、食事回数を増やしましょう。
③食事内容を見直してみましょう。
避けたい食品 ⇒ においが強い、油っこい 例)生魚 揚げ物など
食べやすい食品 ⇒ 水分が多い 例)凍らせたフルーツ、麺類など
※食品を温めるとにおいが強くなるので、冷まして摂取してみましょう。
2)無理をしないようにしましょう。
疲労はつわりを悪化させ、つわりが悪化するとさらに疲労は増します。
負のスパイラルを断ち切るためにも家族の理解を求め、協力してもらいましょう。
3)気分転換を図りましょう。
友達とおしゃべりしたり、好きなことをして気を紛らわせ、ゆったりとした気持ちで過ごしましょう。
☆軽度のつわりであれば、治療は不要です。
つらい時期ではありますが、つわりの症状は体が適応しようとしている証拠なので、前向きに乗り越えられるといいですね。
また、症状が強い場合は点滴をしたり、入院が必要なこともありますので一度ご相談下さい。