院長からのごあいさつ
季節毎に流行する病気は、冬ならインフルエンザ、春先なら花粉症などが思い浮かびます。連休前から話題になっているはしか(麻疹)は春先に流行することが多いとされる感染症です。愛知県内で十数名、そして瀬戸市内でも一人発症しましたが、受診先の医療機関の対応が良かった為か、幸いにも集団発生には至らなかった様です。麻疹に罹ったことの無い方や麻疹ワクチンを二回接種していない方はワクチンを接種する事をお勧めします。
ワクチンで予防出来る疾患には子宮頸(けい)がんがあります。4月の中旬に医師でジャーナリストの村上璃子(りこ)氏の講演を拝聴しました。「反ワクチン運動から考える子宮頸がんワクチン問題」と題して行われたその内容は、氏が3年に渡り、被害を訴える少女や親、症状から回復した女性、複数の診療科の医療関係者、行政関係者などへの膨大な取材から得たものと、「薬害が疑われた症状とワクチンの因果関係はない」と結論づけられた「名古屋スタディ(名古屋市が行った子宮頸がんワクチンの副反応を巡る調査)」などの科学的根拠に基づいたものでした。興味のある方は氏の執筆した単行本「10万個の子宮ーあの激しいけいれんは子宮頸がんワクチンの副反応なのか」をご覧下さい。
予防接種によって多くの 病気を防ぐことができます。それぞれに見合った対策をして大事に至らない様にしたいものですね。
(鈴木まさし)
クリニックベルで誕生した赤ちゃんをご紹介いたします!
2018年3月生まれの赤ちゃん
2018年4月生まれの赤ちゃん
※ 許可を頂いた赤ちゃんの写真のみを掲載させて頂いております。
【入院中】
・バースプランの通り、カンガルーケア・へその緒カット・出産直後の家族写真など希望を叶えてもらい、とても満足のいくお産となりました。
・前回もお世話になりましたが、数年で改善されていることが多く、常によくしていこうというのがすごいなと思いました。患者の声をクレームととらえず、意見を取り入れてくれ、みんなが利用しやすくなっていました。(キッズスペース、ドライヤー、箸など)
・帝王切開でも立派な出産だと尊重してくれる雰囲気があり、励まされました。
・上の子が部屋で過ごすこともあり、毎日丁寧に掃除をしてくださってとても助かりました。
当院では、帝王切開術を受ける方も経腟分娩の方と同じように、立ち会い出産をしていただけます。
立ち会いはご主人のみとさせていただいていますが、手術中に一番身近なご主人がそばにいるということは、とても心強いのではないでしょうか。
立ち会いをされた方から
・帝王切開で夫が立ち会い、主人の意識も変化したようで、いつもにも増して優しくなり助かっています。 ・帝王切開でも立ち会いができたことに驚きましたが、とても良い経験になりました。
・夫が立ち会えたことで気持ちに余裕があり、手術中に先生も度々声をかけてくださり、とても安心できました。産声もちゃんと聞きとれるくらい意識もはっきりしていて、いいお産になりました。
・・・などのお声をいただいております。
ご主人は手術室で産まれたばかりの赤ちゃんに触れたり、へその緒を切ったり、写真を撮ることができます。また、赤ちゃんの状態が落ち着いたら抱っこすることもできます。
お母さんも体調が良ければ赤ちゃんに触れたり、手術後にカンガルーケアをしたり、お乳を吸わせたりすることができます。
経腟分娩のようなアットホームな雰囲気を感じていただけるように心掛けています。
かけがえのない我が子の誕生の瞬間を、ぜひご主人と一緒に迎えてみてください。
10代の月経困難症について
多くの女性は10代前半に初潮を迎え、そこからほぼ毎月月経がきます。
それに伴い、下腹痛や腰痛があったり、気分が憂うつになったり、イライラしたり…
症状や強さに個人差はありますが、生理痛はとても辛いものです。
近年、初潮の低年齢化により心身への負担が増しています。
「ただの生理痛だから…」と我慢しすぎてはいませんか?
症状を放っておくと、子宮内膜症などの病気を見逃したりすることもあります。
そこで、今回は10代の月経困難症についてお話します。
1.生理痛と月経困難症との違いは?
生理痛の程度や感じ方は様々ですが、普段の生活が送れていれば大きな問題はありません。
ただし、生理痛により集中力が低下したり、仕事や学校生活、プライベートに影響を及ぼす状態を「月経困難症」と言い、治療することをおすすめします。
月経困難症は、10~20代の若い世代に多く見られます。
2.予防法
①血流を良くする / 身体を温める
・ストレッチなどの軽い運動を行う。
・下腹部、腰に使い捨てカイロを使用する。
・腹巻や靴下を着用する。
②規則正しい生活を送る
・バランスの良い食事を心がける。
・生活のリズムを整え、十分な睡眠をとる。
③適度な薬剤の使用
・鎮痛剤・・・アスピリン、イブプロフェンなどの痛み止め
・漢方薬・・・当帰芍薬散、加味逍遥散
※鎮痛剤・漢方薬は市販薬もありますが、産婦人科医に処方してもらうことをおすすめしています。
・低用量経口ピル・・・ヤーズフレックス、フリウェルなどの女性ホルモンを含む薬
(排卵や子宮内膜の増殖を抑える作用があり、生理痛を軽減させます。)
※産婦人科医の処方が必要です。
生理痛があれば我慢せずに「少し痛いな・・・」と感じるタイミングで、早目に服用することがポイントです。
3.最後に
10代のお子さんを持つおうちの方へのアドバイス
思春期のためコミュニケーションが取りづらい時期です。
ひどい生理痛に悩んでいても誰にも相談できずに我慢していたり、
産婦人科の受診も恥ずかしさからできなかったり…
そんな時は一番身近にいるお母さんが頼りです。
まずは、お母さんが生理痛について正しい知識を持ち、アドバイスしてあげましょう。
3か月以上の月経停止は、過度なダイエットや運動、ストレスが原因でホルモンバランスが崩れていたり、妊娠をしている可能性もあります。
「ちゃんと生理はきてる?」と、直接は聞きづらいものです。
そんな時は、生理用品の減り具合をチェックするとよいでしょう。
月経困難症などを放置すると、その結果、将来の不妊症や卵巣がん、子宮体がんのリスクが高まることがあります。生理痛は我慢しすぎず、早目に産婦人科を受診するように声をかけてあげましょう。