甲状腺のホルモンについて
<はじめに>
皆さんは、甲状腺の病気と聞いてどんな病気か分かりますか?
年間約500万人もの人が甲状腺を患っており、「糖尿病」や「高血圧」と同じ
くらい罹りやすい病気です。
また男性よりも若い年代の女性に多く発症します。そのため、妊娠や出産への影
響はないかと、不安に思われる方もいるでしょう。
そこで、今回は甲状腺についてお話しします。
<甲状腺とは?>
喉仏の下にあり、蝶が羽を広げたような形をしています。
4~5cm程度の大きさで臓器としてはそれほど大きくありませ
んが、甲状腺ホルモンを分泌し、全身の臓器に働きかける重要
な役割を担っています。
<甲状腺の病気の種類>
大きく3つに分けられます。
➀甲状腺ホルモンの分泌異常
②甲状腺の炎症
③甲状腺の腫瘍
甲状腺ホルモンの分泌は女性ホルモンの分泌にも関係しているため、➀は不妊の原因になることも
あります。
<甲状腺ホルモンの分泌異常による症状>
<まとめ>
胎児期や幼児期に甲状腺ホルモンが不足すると、身体の発育が遅れるだけでなく、知能や精神の発達が障害される恐れがあります。また、甲状腺ホルモンは、卵巣への影響が大きく、不妊の原因になることもあります。しかし、適切な治療を受けて、甲状腺ホルモンの濃度が正常に維持できれば、妊娠も可能です。また治療による胎児への影響もありません。甲状腺の病気の症状は、他の病気と見分けがつきにくいので、症状が現れたら早めに専門医を受診しましょう。